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帝王が語るUインターの外国人レスラー PART1【期間限定無料公開】


新日本プロレスvsUWFインターナショナルの全面対抗戦から20周年を記念して、2015年に行われたインタビュー。日本人選手に負けず劣らず個性の強い外国人レスラーを独自のルートで招聘していたUインター。当時は最前線で彼らと闘い、なおかつ外国人係(?)も務めていた帝王が語る個性豊かなリングガイたちの素顔。
聞き手/堀江ガンツ

2015年10月21日発売
『俺たちのプロレスvol.4』より再録
(発行/双葉社)



俺は外国人係というか、クルマの送迎係&六本木お遊び係(笑)。



――今日はですね、「帝王が語るUインターの外国人レスラー」っていうテーマなんですよ(笑)。

高山 なんでいまさらその企画なの(笑)。

――新日本vsUインターの全面対抗戦から丸20年ということで、Uインター再検証特集なんですよ。その目新しい企画として、ガイジンを掘り下げてみようかな、と。

高山 Uインターのガイジンといえば、今日ビリー・スコットのFacebookみたら、笹崎(伸司)さんとビリーが一緒に写ってるのを偶然見つけたんですよ。

——へえ~! あのUインターのブッカーだった笹崎伸司さん。

高山 笹崎さん、いっとき日本に帰ってきてたんですけど、またアメリカに戻ったんだと思って。 

――笹崎さんもボクらにとっては、ちょっと謎のかたなんですよね。Uインター振り返りの取材とかも、一切受けてないはずなので。

高山 NGにしてるの?

――たぶんそうですね。以前、なんかのルートを辿ってお願いしてみたんですけど、ダメだったので。

高山 暴露になっちゃうといけないからね。

――高山さんは日本での外国人係だったんですよね?

高山 外国人係というか、クルマの送迎係&六本木お遊び係(笑)。

――ツアーコンダクターでしたか(笑)。

高山 ツアコンってわけじゃないけど、一緒に遊ばせてもらってた(笑)。

――いろんな外国人レスラーと関わりがあったと思いますけど、一番印象深いのは、やはりゲーリー・オブライトですか?

高山 ゲーリーですね。ゲーリーとジーン(・ライディック)。あとはビリー(・スコット)も一緒に練習してたんで、その3人が特別かな。

――高山さんからみてゲーリーはどんな人でしたか。

高山 ゲーリーは、すごいロック好きなんですよ。俺と趣味が同じで、ストーンズとかレッド・ツェッペリンとか大好きで。成田に迎えに行ったら「タカヤマ、聞いてくれ! 飛行機でジミー・ペイジが隣にいたぞ!」って(笑)。

――興奮しちゃって(笑)。高山さんはすごいかわいがってもらったんですよね?

高山 そうそう。だから来日するとき、ストーンズのアメリカツアーTシャツを買ってきてくれたりね。当時はインターネットがあんまり普及していないから、向こうのTシャツなんか買えないんだよ。たまに輸入してたり古着屋にあったりしても、俺のサイズなんかなかなかないからさ、嬉しかった。

――しかも、トップガイジンが若手レスラーのために、お土産を買ってきてくれるわけですからね。

高山 ねえ!

――ゲーリーって、やっぱり外国人選手のなかでも“親分”みたいな感じでしたか。

高山 親分でしたね。そしてジーンが子分、弟分みたいな感じで。あと、マーク・フレミングと仲が良かった。

――フレミングは、ルー・テーズ道場の師範代みたいな感じだった人ですよね。じゃあ、ゲーリー、ライディック、フレミングが“ゲーリー組”みたいな感じだったんですか?

高山 Uインター版“TOP”ですね(笑)。

――元祖TOP(笑)。

※PART2は2月8日(金)公開予定。